(2022.3.1)
代表医師の中嶋です。
弁護士の先生方が事案の調査をする上で、医学書を探すのは一苦労だと思います。
そこで今回は、「これは役に立つ!」と思った脳神経外科の教科書をご紹介します。
ここにあげた教科書を読んでから、専門医との相談に臨むことで、事案への理解が段違いに深まはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
医学用語の理解 - まずは基本を押さえましょう
「BRAIN NUERSING 2017 夏季増刊 決定版 脳神経疾患の病態生理ビジュアル大辞典」メディカ出版
(解説)
脳神経外科領域ならではの医学用語について、図でとてもわかりやすく説明している一冊です。
この本の内容を押さえておくことで、根本的な間違いを回避できます。
脳神経外科のバイブル - 約半世紀にわたり改訂を重ねてきた充実の内容
「脳神経外科学 第13版」金芳堂
(解説)
脳神経外科医は、みんなこの本(旧版含む)で勉強して専門医になりました。
これ以上の教科書は、世界的に見ても見当たりません。
貴事務所にもぜひ一冊。
「若手医師にとって脳神経外科領域を勉強する上でのバイブル的存在となっております。」 - 脳神経外科学の序文
身近な教科書 - 要点に絞られていて読みやすい
「ニュースタンダード 脳神経外科学 第4版」三輪書店
(解説)
上で紹介した「脳神経外科学 第13版」よりもかなりスリムな教科書ですが、要点を押さえるには最適です。
いきなりバイブルは敷居が高いなぁと感じるなら、まずはここから。
脳の解剖ならこの2冊 - 臨床に即した内容でわかりやすい
「臨床のための脳局所解剖学」中外医学社
「臨床のための脳と神経の解剖学」メディカル・サイエンス・インターナショナル
(解説)
解剖に特化した教科書で知識を補うのがおすすめです。
これら2冊の教科書はいずれも臨床に即した内容です。なので、興味深く読み進めることができます。
脳神経外科の手術合併症ならこの2冊 - 合併症の典型について詳しく解説
「脳神経外科 M&Mカンファランス」メジカルビュー
「脳神経外科速報2019年増刊 疾患・術式別 脳神経外科手術合併症の回避・対処法 Q&A156」メディカ出版
(解説)
わが国屈指の脳神経外科医が、典型的な手術合併症についてまとめた画期的な本です。医療過誤事案であれば、これら2冊に答えが見つかるかもしれません。
脳血管内治療のバイブル - 内容は濃いけどハイレベル
「完全版 脳血管内治療学」メディカ出版
(解説)
脳血管内治療の教科書としては最も充実した内容です。が、難しさも最高峰です。辞書的な使い方が適しているかもしれません。
脳動脈瘤コイル塞栓術の合併症をまとめた1冊 - エキスパートの考え方がよくわかる
「脳血管内治療トラブルシューティング」診断と治療社
(解説)
こちらは、脳血管内治療のエキスパートといわれる先生がお書きになった本です。術者の思考過程をうまく表現しながら要点をまとめているので、とても読みやすいです。
頭部外傷の初期診療が網羅された1冊 - 奥が深いです
「頭部外傷の初期診療」メディカル・サイエンス・インターナショナル
(解説)
頭部外傷の初期に脳ではどのような変化が生じているのか、といった深い内容まで知ることができます。おすすめ。
以上です。
これからも一緒に学んでいきましょう!
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